TT9 の鉄道風景

自宅に好きな風景のレイアウトを作って、その中をお気に入りの車両が疾走する・・・
鉄道模型ファン究極の目標の一つでしょう。

民家、鉄橋などのストラクチャーは、1/120 スケールの自作品。ミニカーなどはたまたま 1/120 の製品を見つけました。 草木の緑、川の水色、鉄橋の赤、やはりシーナリィのあるレイアウトで走らせるのは楽しいものです。
線路幅と車両の大きさの関係性がよくわかると思います。これはNゲージとの最大の違いです。

特急「はつかり」が通過していきます。常磐線ということでしょうか。

幼い頃、クリーム色に赤いラインも鮮烈な「特急電車」は本当に憧れの的でしたが、なかなか乗れる機会はありませんでした。 おっと、この「はつかり」は電車ではありませんね・・・

それにしても大人になった今、超特急の「新幹線」に憧れることはもはやありません。
どうも「仕事」「出張」の匂いの方が強いようです。

大人になった今は、このターンテーブルと扇形機関庫が憧れの的です。

現役の機関区の姿はもはや見ることは出来ませんが、京都の「梅小路蒸気機関車館」にはまだターンテーブルも健在です。

煙の匂いと汽笛の音が郷愁を誘う。 C61、C62などが動態保存されており、ゆっくりと走っています。

単行の気動車(レールバス)がトコトコと走っていきます。 このような風景は今でも地方のローカル線で見ることが出来るでしょう。

戦後の何も無かった時代から経済発展を果たし、皆が豊かになり、 モータリゼーションの進んだ現代日本では、地方の公共交通手段が生き残っていくのは本当に難しいことです。

しかしながら都会の人間は、時間のゆっくり流れる田舎の風景に、どこかホッとしてしまいます。

扇形機関庫に居並ぶ蒸気機関車たち。 「国鉄時代」の鉄路の千両役者でした。

よく言われることですが、人間の作った「工業生産物」の中で「蒸気機関車」ほど人間臭い機械は無いでしょう。

食料(石炭)を喰らい、水をがぶ飲みし、油と埃にまみれ、 煙を吐き、時に雄叫びを上げ、ゼェゼェいいながら荷物を引っ張る姿には、魂が宿っているとしか、どうしても思えません。

蒸気機関車は、一台一台が各々「機関車トーマス」なのです。

蒸気機関車の「食糧貯蔵庫」それが給炭塔です。

蒸気機関車が数多く在籍している大規模「機関区」のストラクチャーのハイライトであります。

単に石炭を積んである「給炭台」から、大きなガントリークレーン式のものまで色々なタイプがあります。

このレイアウトのものは九州の機関区辺りでよく見られたタイプのようです。

機関区の設備の中でもう一つ重要な、蒸気機関車の水飲み場。それが給水タンクです。

蒸気機関車を動かす為には、石炭はもちろん必要ですが、より大量に消費するのは「水」です。 その為、給水の設備は機関区だけでなく、主要な中継駅にも用意されていました。
貯水のタンクから導かれた水を、テンダーに注ぎ込むための蛇口(=スポート)なども蒸気機関車時代には欠かせない設備です。

このレイアウトのストラクチャーはほとんどが「自作」です。海外のTTスケール製品と異なり、日本ではまだあまり市販品が見当たりません。
しかし 1/120 で設計された日本型の「製品」も徐々に増えてきています。